単体複体のラプラシアン
久々の更新.
かつて私がB4の学生だった頃,Googleで「グラフラプラシアン」と検索をしてみてもろくな日本語資料は出てきませんでした.しかし,最近では,喜ばしいことにグラフラプラシアンについての言及をTwitterやブログ記事などで目にする機会が増えてきたように思います.そこで今回は,この流行に乗っかり,グラフよりも表現力の高い位相空間である単体複体のラプラシアンについて素人なりに書いてみたいと思います.
一応,本記事の対象読者としては「単体的ホモロジーの基礎知識を持っている人間」を想定していますが,用語整理も兼ねて本記事を読む上で必要となる概念(単体複体〜コホモロジー)についての説明も記載しているので,意欲的な方なら読めると思います(コレ一度言ってみたかった).
本当は,ここから微分形式を介してLaplace-Beltrami作用素の導入まで紹介したいところなのですが,私には理解しきれませんでしたのでここで終わりとします.だれか無能でもわかるホッジ理論の解説を...
参考文献は以下になります:
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A. Muhammad and M. Egerstedt, "Control using higher order Laplacians in network topologies," Proc. of 17th International Symposium on Mathematical Theory of Networks and Systems, 2006.
http://citeseerx.ist.psu.edu/viewdoc/download?doi=10.1.1.716.7479&rep=rep1&type=pdf
- S. Maletić and M. Rajković, "Combinatorial Laplacian and entropy of simplicial complexes associated with complex networks," The European Physical Journal Special Topics 212.1, 2012.